介護業界は、よく気苦労の多い業界だといわれています。施設の利用者やその家族との関係、また同僚や部下との人間関係、さらには日勤や夜勤などの勤務体系の不規則からくる肉体的なストレスなど、さまざまな苦労があり、心と体のバランスを取るのがとても大変なのです。
中でも、ケアマネージャーは介護業界でも難しい試験を通った一目置かれる存在です。そんな責任重大な存在だからこそ、やはり気苦労を感じる機会は少なくありません。各施設に一人しかいないケースがほとんどであり、多くのことを一人でこなしていかなければならないことももちろん大変です。しかし、それに加えて経営者との関係を築くことにもとりわけ苦労が多いようです。
基本的に経営者は施設の利益を最優先に考えるため、たとえば介護保険の加算をもっと取るように指示を出してくることもあるのだそう。「施設の利用者をもっと増やしたい」などと要望を耳にすることもあるでしょう。利用者やその家族のことも考えなければならないケアマネージャーは、まず中立的な立場でものを考えなければなりませんが、そうした経営者の要望と利用者との板挟みにあって、ストレスをため込んでしまうことが多くあるようです。
その他、施設の管理などを任される場合もあるため、自分のプライベートな時間を確保することが難しいという点も大変なところです。仕事の忙しさからストレスをため込みやすいケアマネですが、趣味の時間を大切にするなど、精神的にリフレッシュできる場をもつことが、心と体にとって重要だといえます。